飲食店の税理士費用はいくら?相場を元会計職員が教えます!

経理作業は面倒だけど事務員を雇うほどでもないし、税理士に全部丸投げしたいなあ…

そう思っている個人事業主の方は多いと思います。

私は現在、飲食店(3店舗)の経理として働いており、以前は税理士事務所で10年以上勤務してました。

ぺぺきよ

普通の人よりは税理士事務所の内情を知っているつもりです♪

この記事では、税理士費用の相場について、私の経験からくわしく説明していきたいと思います。

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目次

税理士費用の相場は契約形態で違う

税理士へ支払う費用は、求めるサービスによって金額が大きく変わってきます。

税理士のサービスは主に次の2つにわかれます。

  • 顧問契約
  • 申告書の作成のみの契約

それぞれみていきます。

税理士費用1:顧問契約

顧問契約とは、あなたの事業の税務全般を継続的にサポートしてくれる契約です。

税理士事務所にもよりますが、具体的には次のようなことをやってくれます。

  • 帳簿の作成(記帳もしくは記帳のチェック)
  • 確定申告書の作成・提出
  • 定期的な訪問・面談相談
  • 収支状況の報告、経営アドバイス
  • 節税対策の助言
  • 税務全般の相談

業務の流れをざっくり説明すると次のようになります。

  1. 売上や経費のわかる1ヶ月分の資料を税理士に渡す
  2. 資料をもとに税理士が会計ソフトに入力
  3. 毎月、出来上がった帳簿を税理士が事業主に解説
  4. 確定申告時期になれば税理士が申告書を作成提出

税理士への報酬は月々〇万円という形で支払うことになります。

また、これらの作業を3ヶ月に1回にまとめるなどして、顧問料を安くしている税理士事務所もあります。

税理士費用2:申告書の作成のみの契約

一年分の帳簿作成をまとめておこなって、確定申告書の作成と提出だけをお願いする契約です。

なので税理士に会うのは、一年間で2~3回程度になります。

税理士への報酬は1回きり〇万円という形で支払う場合がほとんどです。

具体的には次のようなことをやってくれます。

  • 帳簿の作成(記帳もしくは記帳のチェック)
  • 確定申告書の作成・提出

顧問契約よりサービスの幅が狭い分、費用は安く抑えられるのがメリットといえます。

開業したての個人飲食店が税理士費用をおさえる理由

じゃあ、開業したての個人飲食店は、「顧問契約」と「申告書の作成のみ契約」のどっちで契約を頼んだらいいの?

っていう疑問がわきますよね。

結論から先にいいます。

開業したての人なら、契約内容は「申告書の作成のみの契約」で十分です。

その理由は3つあります。

  1. まずは支出をおさえることが大事
  2. そもそも取引数が少ない
  3. 顧問契約は儲かりだしてからで十分

順番に説明していきます。

まずは支出(費用)をおさえることが大事

飲食店を開業して経営者が一番力を入れなければならないのは何でしょう?

とにかく利益を出すことですよね。

お店の利益は、「売上 - 費用」で計算されます。

費用が少ない方が利益が残るのはあたりまえの話ですね。

したがって、開業初年度の経費支出はできる限り抑えるべきです。

税理士に業務を依頼する場合は最安の方法で依頼しましょう。

開業したての飲食店はそもそも取引数が少ない

開業して間もない飲食店の取引数はそもそもそんなに多くありません。

なので確定申告も、頑張って会計ソフトを使えば自力でできなくもないです。

とはいえ、お店の利益を出すことだけに専念したい場合、税理士に頼んだ方が早いことも事実です。

税理士に業務を依頼するにしても最安の方法で依頼しましょう。

税理士との顧問契約は儲かりだしてからで十分

税理士と顧問契約するメリットは節税の相談ができること。

これにつきます。

事業を始めたばかりで、まだ儲かるかどうかもわからない状況で、税理士と顧問契約を結ぶメリットはほとんどないと私は思います。

事業を続けて手元にお金が余りだしてからでも、顧問契約の検討は遅くありません。

実際、税理士の費用相場はいくらなの?

で、結局いくらかかるの?っていう話ですよね。

こんなことを言っては身も蓋もないんですが、税理士への報酬は契約する税理士によって様々です。

以前は、税理士会が作成している報酬規程というものがあって、事業の売上高によって月額の顧問料や申告料の目安がありました。

現在では、税理士会の報酬規程は廃止されており、税理士によって報酬金額は様々になってます。

とはいえ、やはり相場がわからないとどうしようもないと思うので、

利用者の74.1%が税理士の顧問報酬の引き下げに成功している、税理士紹介サービス税理士ドットコムのサイトに掲載されてる一例を参考にしてみましょう。

年間売上訪問頻度別顧問料
(月額)
記帳代行
(月額)
決算料
(年額)
1,000万円未満毎月     25,000円~+5,000円~100,000円〜
3か月に一度  20,000円~
6か月に一度  15,000円~
1,000万円以上
3,000万円未満
毎月     30,000円~+5,000円~120,000円〜
3か月に一度  25,000円~
6か月に一度  20,000円~

報酬の見方を説明します。

報酬1:訪問頻度別顧問料(月額)とは

顧問契約の場合に、税理士があなたの事業所に訪問してくれる頻度のことです。

売上が年間1,000万円未満の小さな飲食店の場合、

月額顧問報酬は、

  • 毎月訪問で20,000円~
  • 3ヶ月に一度の訪問で15,000円~
  • 半年の一度の訪問で10,000円~

が相場となっています。

報酬2:記帳代行(月額)とは

税理士に売上伝票や領収書、請求書などを渡して、帳簿を作成してもらうサービスのことです。

先程の訪問頻度別顧問料(月額)で税理士がやってくれるのは、あなたが作成した帳簿をチェックしてくれるだけです。

なので帳簿の作成まで税理士に全てを丸投げしたい場合は、記帳代行料も追加で払う必要があることに注意してください。

つまり、年間売上1,000万円未満の事業者が、税理士に帳簿を作成してもらい、なおかつ毎月訪問してもらうには、月額30,000円程度の報酬を払う必要があるということになります。

報酬3:決算料(年額)とは

月々の訪問とかはいいから、確定申告だけやってくださいという丸投げシステムです。

先に説明した、「申告書の作成のみの契約」がこれにあたります。

年間売上が1,000万円未満の事業者であれば、約100,000円ほどの確定申告報酬となってます。

税理士の報酬(費用)を交渉するポイント

では税理士は、どうやってお客さんごとに報酬の料金を決めているのでしょうか?

結論をいうと、「帳簿作成にどれくらいの時間かかりそうか」を重視して報酬額を決めるところがほとんどだと思います。

税理士が処理に時間がかかりそうだと思えば、報酬額も高い金額を要求してきます。

以上のことから、税理士と報酬額について交渉する時、あなたがアピールすべきポイントは、

「自分でできる部分は自分でちゃんとやりますよ」

ことを伝えることです。

これにつきます。

税理士事務所で勤務していた時、私が一番面倒だった顧客は、足りない書類を持ってきたり、すべての書類をごちゃごちゃに混ぜて持ってくる客でした。

書類の整理や分別まで税理士に依頼すると、その分時間がかかるので報酬が上乗せされるのは当然です。

ぺぺきよ

税理士職員の仕事は、書類集めが半分といっても過言ではありません

税理士との初回打ち合わせで持っていく書類

先程、書類整理が大事であることを話しました。

報酬の交渉する時には、求められた書類を綺麗に整理して提出できる人間であることをアピールする必要があります。

税理士と1回目の打ち合わせをする時には、最低でも下記の書類を1ヶ月分持っていって交渉しましょう。

税理士との交渉時に持っていくといい書類
  • 一日の売上内容がわかる書類
  • 現金の動きが分かる書類
  • 銀行の通帳
  • クレジットカード等(売上)の明細
  • 売掛金を管理する帳簿
  • 経費の請求書
  • クレジットカード(経費)の明細
  • 従業員がいる場合は給与台帳

一日の売上内容がわかる書類

売上伝票や売上日報など、「これを見れば1日の売上がすべて分かります。」というもの持っていきましょう。

伝票が抜け落ちてたり、わかりづらい書類だと、税理士に信用されなくなりますので、もれなく準備しましょう。

現金の動きが分かる書類

一番いいのは現金出納帳です。

現金出納帳とは、お小遣い帳のようなもので、現金の使途や入出金額、残高が記載された帳簿のことです。

現金出納帳の準備が難しいという方は次の2つを準備しましょう。

1.現金が増えた時の書類

現金売上の伝票や銀行から引き出しなど

2.現金が減った時の書類

現金支払いをした時の領収書や銀行への預け入れなど

銀行の通帳

事業で使用している銀行通帳のすべてです。

売上を個人通帳に入金してる場合は、それも持っていきましょう。

クレジットカード等(売上)の明細

お店がキャッシュレス決済を導入している場合は、取引明細を持っていきましょう。

web上でしか明細が見られない場合は印刷して持っていきましょう。

売掛金を管理する帳簿

ツケのお客さんがいる場合は、それがわかる書類を持っていきましょう。

経費の請求書

食材の仕入や電気代など、経費となる請求書はまとめてすべて持っていきましょう。

クレジットカード(経費)の明細

クレジットカードを使用して、経費を支払っている場合は、そのカード会社からくる取引明細を持っていきます。

web上でしか明細が見られない場合は印刷して持っていきましょう。

従業員がいる場合は給与台帳

人を雇って給与を払っている場合は、給与の明細がわかるものを持っていきましょう。

ぺぺきよ

これらの書類を種類ごとにちゃんと整理して持っていきましょう

税理士の探し方:無料紹介サービスの利用

税理士報酬の交渉や、どこの税理士にしたらいいかわからない場合でも、税理士紹介サービスを利用することでスムーズに話をすすめることができます。

税理士紹介サービスは紹介料が無料のところを必ず利用しましょう。

税理士選びに少しでも不安がある方には、全国で3,700人以上の税理士が登録している税理士ドットコムを強くおすすめします。

税理士ドットコムは、紹介手数料が完全無料で、利用したユーザーのうち、74.1%のユーザーが顧問報酬の引き下げに成功しています。

webから1分ほどで問い合わせできるので、気になる方は問い合わせをしてみるといいと思います。

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飲食店の税理士費用の相場【まとめ】

飲食店の税理士費用について解説してきました。

今回の記事の要点をまとめると次のとおりです。

  • 税理士の契約形態には「顧問契約」と「申告書の作成のみの契約」がある
  • 開業したての個人飲食店なら「申告書の作成のみの契約」でも大丈夫
  • 年間売上が1,000万円未満の事業者なら、申告書の作成報酬は100,000円ぐらい
  • 報酬を下げるには、自分のことは自分でできることをアピールする
  • 税理士との打ち合わせ時には整理した書類を持っていく
  • 税理士は「税理士紹介サイト」を利用すればスムーズに探せます

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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この記事を書いたひと

プロフィール

ぺぺきよ
  • アラフィフおじさんブロガー
  • 同い年のネイリストと46歳で結婚
  • ハチワレ猫の「ぺろ」が大好き
  • 会計関連の仕事を26年
  • 趣味はキャンプとブログ

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