abc分析のやり方をわかりやすく解説(飲食店の場合)

お店の商品メニューをリニューアルするときは「abc分析」を使いましょう。

「abc分析」を使えば、「残すべき商品」と「削るべき商品」を明確に数字で判断することができます。

「これはよくでる商品だから」といった感覚だけで、売上があがることはありません。

この記事ではabc分析とは何か、abc分析を使った商品分析の方法を解説していきます。

目次

abc分析とは

abc分析とは、ある指標をもとに商品を「aランク、bランク、cランク」の3つに分けて分析する手法です。

例えば飲食店のメニューブックのリニューアル時に、メニューを分類して優先順位をつけることが目的です。

一般的に次のような基準でランクごとに商品を分けていきます。

グループ分析基準
aランク売上構成比で上位3割に入るメニュー群
bランク売上構成比で上位4割~9割に入るメニュー群
cランク売上構成比で下位の1割に入るメニュー群

それでは、実際に分析してみましょう。

売上のabc分析手順

飲食店の売上は、1ヶ月だけの分析だと季節的な影響を受ける商品があるので、だいたい3ヶ月の売上データを元に分析します。

分析の手順はつぎのとおりです。

  1. 商品を売上順(3ヶ月の合計)にならべる
  2. 合計売上から構成比を出す
  3. 上位から順番に構成比を合計していく
  4. 構成比合計をもとに、上位70%をaグループ、70~90%前後をbグループ、90~100%をcグループに分類する

実際に例を作ってみました。

売上のABC分析

売上の分析手順1:商品を売上順(3ヶ月の合計)にならべる。

それぞれの商品の4~6月の売上合計を順番に並べます。

例では、塩からあげ(1,329,000円)からローストチキン(39,000円)まで降順に並べています。

売上の分析手順2:合計売上から構成比を出す。

それぞれの商品について、構成比(売上合計に対する個別の売上)を出します。

例では、塩からあげ(24.9%)からローストチキン(0.7%)まで、すべての商品の構成比を出しています。

売上の分析手順3:上位から順番に構成比を合計していく(構成比合計)

上から順番に構成比を足しこんでいきます。

例では、塩からあげからオリジナルコロッケまでで、売上全体の67.0%を占めてることがわかります。

売上の分析手順4:構成比合計をもとにグループに分類する

上位70%をaグループ、70~90%前後をbグループ、90~100%をcグループに分類します。

例では

  • 塩からあげからオリジナルコロッケまでが「a」
  • ローストビーフからポテトサラダまでを「b」
  • パルマ産生ハムからローストチキンまでを「c」としています。

としています。

cグループはいらない商品なのか?

売上のabc分析を行ったときに、cグループは「下位10%の売れない商品だからメニューから消す」と判断するのは早計です。

abc分析はあくまで相対評価なので、cグループの商品をメニューから消したとしても、もう一度abc分析をすれば、また新たなcグループの商品がでてきます。

また、売上には貢献していないけど利益には貢献しているという商品が、cグループにも存在する可能性があります。

そのあたりもさらにくわしく分析するために、今度は商品の粗利についても分析していきます。

粗利のabc分析手順

粗利のabc分析についても、3ヶ月のデータを元に分析します。

粗利とは商品自体の利益のことです。

ある商品の価格が1,000円で原価率が35%だったとします。

この商品の原価は350円、粗利は650円になります。

分析の手順はつぎのとおりです。

  1. 商品を粗利順(3ヶ月の合計)にならべる
  2. 合計粗利から構成比を出す
  3. 上位から順番に構成比を合計していく(構成比合計)
  4. 構成比合計をもとに、上位70%をaグループ、70~90%前後をbグループ、90~100%をcグループに分類する

実際に例を作ってみました。

粗利のabc分析

粗利の分析手順1:商品を粗利順(3ヶ月の合計)にならべる。

それぞれの商品の4~6月の粗利合計を順番に並べます。

例では、牛煮込みハンバーグ(747,600円)からローストチキン(25,350円)まで降順に並べています。

粗利の分析手順2:合計粗利から構成比を出す。

それぞれの商品について、構成比(粗利合計に対する個別の粗利)を出します。

例では、牛煮込みハンバーグ(22.8%)からローストチキン(0.8%)まで、それぞれ構成比を出します。

粗利の分析手順3:上位から順番に構成比を合計していく(構成比合計)

上から順番に構成比を足しこんでいきます。

例では、牛煮込みハンバーグからローストビーフまでで、粗利全体の65.3%を占めてることがわかります。

粗利の分析手順4:構成比合計をもとにグループに分類する

上位70%をaグループ、70~90%前後をbグループ、90~100%をcグループに分類します。

例では、

  • 牛煮込みハンバーグからローストビーフまでが「a」
  • 牛モモグリルからレバーパテまでを「b」
  • フライドポテトからローストチキンまでを「c」

としています。

売上と粗利のabc分析ができたら、クロスabc分析を使って、残すべき商品と削るべき商品が明確にすることができます。

売上と粗利でクロスabc分析してみる

1つの側面だけ見たabc分析だけでは、削ってはいけないメニューまで削ってしまう可能性があります。

それを防ぐために、売上と粗利の2つの側面からabc分析を行います。

これをクロスabc分析といいます。

クロスabc分析では、「売上のabcの3ランク」「粗利のabcの3ランク」を組み合わせて

3ランク × 3ランク = 9パターン

の組み合わせを作ります。

売上と粗利のabc分析データを使って、「aa、ab、ac、ba、bb、bc、ca、cb、cc」の組み合わせに分類します。

さきほどの例で説明すると次のようになります。

クロスabc分析

上図では、塩からあげが、売上と粗利ともに上位10%の「aa」の商品。

オリジナルサラダは、売上は普通だけど粗利の少ない「ac」の商品となっています。

それぞれの見方について解説していきます。

クロスabc分析のパターン別の特徴

クロスabc分析の「9パターンのそれぞれの特徴」について解説します。

クロスabc分析1:aaの場合(売上〇、粗利〇)

売上にも利益にも貢献しているお店の主力商品です。

お店もお客様も嬉しい商品です。

クロスabc分析2:abの場合(売上〇、粗利△)

売上に貢献しているが、利益だけみると普通の商品です。

食材等、内容の見直しで粗利をあげることができれば、お店の主力商品になります。

クロスabc分析3:acの場合(売上〇、粗利×)

売上に貢献しているが、利益が全く出ていない商品

手間だけかかって利益になっていないので早急な見直しが必要です。

逆にお客様にとってはお値打ちな商品なので、客寄せ用のメニューであれば話は別です。

クロスabc分析4:baの場合(売上△、粗利〇)

売上は普通だけど利益の出ている商品です。

クロスabc分析5:bbの場合(売上△、粗利△)

売上も利益も普通の商品です。

見直しの優先順位は低いです。

クロスabc分析6:bcの場合(売上△、粗利×)

売上は普通だけど利益がでていない商品です。

提供内容を見直すか、メニューから削る候補となりえます。

クロスabc分析7:caの場合(売上×、粗利〇)

売上が上がってないけど利益の出てる商品です。

売上が少なくても利益を確保できている、利益率のよい商品なので、宣伝告知を強化して注文数を増やせば、もっと儲かる商品です。

クロスabc分析8:cbの場合(売上×、粗利△)

売上はよくないが、普通の利益を生み出している商品です。

見直しの優先順位は低いです。

クロスabc分析9:ccの場合(売上場×、粗利×)

売上も粗利もだめだめな商品。

なにか特別な理由がない限り、商品の提供を続ける意味がありません。

abc分析のやり方まとめ

ここまでabc分析のやり方について説明してきました。

クロスabc分析を行ったあとに、最初に手をつけるべきパターンは次の3つです。

パターンac
  • 原価が高いので、お客様にはお値打ち
  • 集客商品なら残すが、そうでないなら原価の見直しやメニュー削除を検討する
パターンca
  • 売上が少ないのに利益に貢献している
  • 宣伝告知を強化してもっと売れば、お店への貢献度はかなり大きい。
パターンcc
  • 売上も利益も低い
  • 残すか削るか早めの対策をうちましょう。

メニューのリニューアルを行う際には、売上と利益の両面から判断するようにしましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事を書いたひと

プロフィール

ぺぺきよ
  • アラフィフおじさんブロガー
  • 同い年のネイリストと46歳で結婚
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