飲食店が売上アップさせるために考えるべき16のこと

「今より少しでも売上を上げたい!でもいい方法が思いつかない!」

今回は、飲食店が売上をアップさせるために考えるべきことについてまとめました。

ぜひ参考にしてみてください。

目次

売上アップ1:「売上高」の理解が不可欠

売上高をの構成要素はなんでしょう?

この質問にあなたは答えられるでしょうか?

売上高は、「新規客・既存客・固定客の来店頻度」と「客単価」で、すべてが決まります。

式で表すと次のとおりになります。

[売上高の式]

客数 × 平均顧客単価

これを分解すると、

客数(人数×来店頻度)× 平均顧客単価

さらに分解すると、

客数((新規客+既存客+固定客)× 来店頻度)× 平均顧客単価

となります。

大事なことなのでもう一度いいますね。

売上高は、「新規客・既存客・固定客の来店頻度」と「客単価」ですべてが決まります。

売上アップ2:飲食店の「新規客+既存客+固定客」

売上を増やすにはには、顧客を増やす必要があるということがわかりました。

顧客は大きく分けると、「新規客」「既存客」「固定客」の3パターンにわかれます。

新規客とは、はじめて来店した顧客のことです。

お店の良さを体験したわけではなく、たまたま通りかかったか、話題になっていることで知って来店。

もしくは、誰かに誘われて来店した顧客です。

既存客は、過去に来店をしており、お店の良さを体験している顧客です。

ただし、来店周期が長く、お店との関係性も弱い顧客です。

固定客は、いわゆる常連客。

お店の良さを実感しており、来店周期も短く、お店との関係性が強い顧客です。

あなたがもし、「これからお客様を集めて下さい。増やして下さい」と言われたら何をしますか。

集客するための行動を何もせずに、勝手にお客様が増えることはまずありません。

それでは一緒に集客について考えていきましょう。

売上アップ3:飲食店の売上の構成要素(パレートの法則)

パレートの法則をご存知でしょうか。

パレートの法則というのは、ビジネスにおいては、上位2~3割の顧客が、全体の売上高の7~8割を占めているという法則のことです。

この法則は、売上の大半を作っているのは、固定客(常連客)であることを表しています。

何度も来店してくれている常連客は、他の人にサービスを紹介してくれたり、新規客を連れてきてくれたりと、新規顧客の獲得にも価値があります。

最近では、SNSが定着化したことで、お店の良さを知っている固定客はSNSで体験を拡散してくれます。

固定客のSNSのシェアはポジティブな情報になりやすいので、新規顧客の獲得をしやすい体質作りに貢献してくれます。

つまり、売上のアップには固定客の獲得がとても重要であるということがわかります

売上アップ4:飲食店の集客対策の順番

パレートの法則から固定客の獲得が重要だとわかりました。

なので、集客の順番は固定客を優先してまず行うことにします。

つまり集客の順番は、新規顧客→既存客→固定客とするのではなく、まず既存客の固定客化、固定客の再来店施策の仕組みを作ることを優先した方が効率いいことがわかります。

新規顧客を増やすのは、固定客化への対策をしてから(もしくは平行して)となります。

まずは固定客を優先して増やしましょう。

売上アップ5:既存客の固定客化を考える

「顧客離反率」という言葉があります。

顧客離反率とは、お店からお客様が離れていく割合のことです。

調査会社によると飲食店の初回離反率は50%以上という結果がでています。

これは、初来店したお客様の半分以上は一度きりでもう来ないということです。

さらに、初回に離反せずに2回目を来店しても、3回目に来てくれるお客様は初回来店客の20%に満たないといわれています。

つまりお客様80%は、3回来店する前に店に来なくなっているということになります。

これは裏を返せば、新規顧客に3回来店してもらえば常連客になってもらえやすいことを意味します。

どうすれば2度目、3度目の来店になるか?それを自分のお店のスタイルに合った形で検討する必要があります。

私が思いつくリピート率アップの方法は次とおりです。

ぜひ参考にしてみてください。

  1. 上質な接客サービスと料理
  2. ポイント(メンバーズ)カードの作成
  3. 次回、割引等サービス券
  4. 会員制度
  5. お客様へのお手紙、メール、DM
  6. ボトルキープ
  7. お客様の記念日特典
  8. 顧客と仲良くなる
  9. SNS等での宣伝

ポイントカードなどを作る場合は、10回来店で特典をつけるより、3回来店で特典をつけるなどの方がお客様が感じるハードルが下がり来店しやすくなりますね。

ちなみに、あるお客様が同じ店に3回来店すると、そのお店が記憶に残って安定的な利用が見込め、10回来店してもらえると上得意客(ロイヤルカスタマー)になる法則があります。

まずはお客様にとにかく3回来てもらいましょう。

売上アップ6:飲食店は自店の強みを知ろう

集客に必要なことは、顧客を惹きつける、顧客を魅了することです。

そこで、今一度あなたのお店のコンセプトやお客様の来店動機が何なのかを、徹底的に考えてみて、それを言語化してみましょう。

お客様はなぜ他の店じゃなくてあなたのお店に来るのでしょうか?

定番料理がが旨い、ボリュームがある、メニューが豊富、知り合いからの紹介、値段が安い、個室がある、焼き鳥が美味しい、社長や店長が知り合い、日本酒が美味しい、接待で使える、料理が出てくるのが速いなどいろいろ理由はあると思います

自分の店のストロングポイントを知ってそこを伸ばすことが集客に繋がります。

とても大事なことですので、今一度、考えてみてください。

売上アップ7:飲食店のコンセプト

あなたのお店は、一言で言うとどんなお店で何が売りですか?

これにすぐ答えられない場合は、お客様がお店に魅力を感じることはありません。

これらが簡単に言葉で伝えられることが、口コミを活用した集客効果をあげることに繋がるので、店舗の全員で共有できるようにしておきましょう。

できれば、子どもでもわかるような短い簡単な言葉で答えられるようにしましょう。

「鍋と焼き鳥が旨い店」「地元の食材をいっぱい使った店」・・・

一言というのがとても重要です。

この一言が、難しければお店は理解はされないし、長ければ印象にも残りません。

売上アップ8:メニューの口コミが大事

「あのお店といったら、チャーハンが美味しいよね♪」
「あそこは居酒屋なのに焼き鳥がすごく美味しかったよ♪」

というのが口コミです。

誰しも、知り合いに〇〇へ行ったら△△が美味しかったよ。という話をしたことがないでしょうか。

人に教えたくなるようなお店の定番メニューが根付けば、集客はとても楽になります。

たとえば次のような定番メニューは、人に教えたくなりませんか?

彩りが豊かで写真映えするとSNSで教えたくなる。

そのお店でしか食べることができない料理があればクチコミが早くなります。

地場の特産品を紹介したメニュー。観光客や地元民のご馳走として定着化を図れます。

多種少量のメニューは、顧客満足度を上げるので紹介してもらいやくなります。

売上アップ9:メニュー名を深く考える

良いものを使っていると豪語している飲食店が、その情報がどうも集客に反映していない場合があります。

圧倒的に多いのがメニューのネーミングによる情報発信が不足しているケースです。

例えば、

  • 「地元の〇〇農園のシャキシャキレタスの丸々サラダ」
  • 「おつまみレタス」

この2つの商品はメニュー名が違いますが、同じ商品である可能性があります。

どちらの商品が美味しそうでしょうか?

あなたのお店のメニュー名で見直すべきところがないか、今一度考えてみませんか?

売上アップ10:SNSの活用

インスタグラムやフェイスブックなどでお店を広告してる方は多いと思います。

やってない人は無料で宣伝できるので是非やってみましょう。

その場合、メニュー内容より料理写真を重視(インパクト)にして メニュー内容は文面でくわしく書いた方が効果は高いです。

たとえば、インスタグラムならメニューブックの内容を載せるのではなく、美味しそうな料理の写真を一発ドンと載せましょう。

大抵の人は、細かいメニュー内容が写真で載せてあっても流し見します。

美味しそうな料理、インパクトのある料理の写真があって、初めて目にとまりお店に興味を持ってくれます。

あなたがSNSを見る時もそうじゃないでしょうか?

売上アップ11:料理の宣伝写真について

お店独自の企画料理や新作料理は、必ず現物写真を撮って宣伝しましょう。

撮影した画像はメニュー作成にも使えますのでバンバン美味しそうな写真を撮りましょう。

撮影にかかった料理の原価は広告宣伝費と同じです。

しっかりと撮影の時間、試食の時間をとって撮影しましょう。

片手間で撮ったような美味しそうでない写真で、宣伝をしているお店をたまにみかけますが逆効果です。

おそらくそんなお店にお客様は来ません。

メニューやSNSに載る料理写真は、お客様の脳へ直接アプローチする一発目のツールです。

決して片手間でやってはいけない大事なことです。

この際、カメラや照明、反射板など、料理を撮影するための機材購入も検討してみてはいかがでしょうか?

売上アップ12:健康志向のサイドメニューを充実化

最近では食についても健康志向が流行ってます。

外食の際に、栄養バランスやカロリーを気にする人も増えてきています。

サイドメニューに健康志向の商品が多くあれば、セットでオーダーされる可能性が高くなり顧客単価もあがる可能性があります。

たとえば、サラダ、野菜スティック、カロリーの低いもの、脂っこくないもの、たんぱく質の多いものなどのメニューを増やすのも一つの手だと思います。

野菜をいっぱい食べたら、食べ過ぎに対する罪悪感が薄まるって思ったことないですか?

売上アップ13:限定商品を提供できないか検討

お店のスタイルによっては限定商品を作るというのも集客方法の一つとして考えられます。

最高の素材にこだわった最高傑作を、完全予約制もしくは1日数食限定など提供するなどどうでしょうか。

高級感のあるお店だと希少価値感がでて、客単価のアップにもつながります。

売上アップ14:幹事優遇(幹事が喜ぶ)制度

大規模での食事の場合、「〇人以上の宴会で食事券プレゼント」など、幹事が次回も店を選んでくれるような仕組みができないか検討してみてはいかがでしょうか。

その際、「幹事のみ食事無料」とかするよりは、「幹事の次回利用に繋がるサービス」を提供する方が固定客化につながります。

売上アップ15:記念日の対策はとれていますか

記念日は、外食をする可能性が高く、飲食店にとっては来店してもらえる絶好のチャンスです。

記念日限定のサービスができるところは取り入れてみましょう。

記念日とは例えばこんな日です。

恋人の誕生日、友人の誕生日、奥さんの誕生日、結婚記念日、子供の誕生日……

売上アップ16:飲食店のショルダーネームを考える

お店の名前にショルダーネームをつけて宣伝してみてはいかがですか?

ショルダーネームとはその名のとおり「お店の肩書き」のことです。

  • 「牛一頭買いのお店」焼肉〇〇
  • 「地産地消の」居酒家〇〇
  • 「健康野菜の」〇〇レストラン
  • 「山の幸と海の幸」〇〇酒場

ショルダーネームをセットでロゴ化したり、屋号に活用することで、”あの焼肉屋は、牛一頭買いをしているらしい。”と記憶に定着させ、口コミを生むことに繋がる材料になります。

誰にでもわかるような短い文句で記憶に残るようなものがいいと思います。

マーケティングの基本である

  1. 対象顧客は誰なのか?
  2. 何を提供するのか?
  3. 対象顧客にどのようになってもらいたいのか?

と連動するようなショルダーネームを考えてはいかがでしょうか?

まとめ:飲食店が売上アップさせるために

いかがだったでしょうか?

最後に、飲食店が売上をアップさせるために考えるべき16項目をまとめると次の通りです。

  1. 売上の式(仕組み)を考える
  2. 新規客+既存客+固定客について考える
  3. パレートの法則(固定客の重要性)を考える
  4. 集客対策の順番を考える
  5. 既存客の固定客化を考える
  6. 店の強みの理解することを考える
  7. お店の売りが何なのか考える
  8. 人に話したくなるような定番メニューを考える
  9. メニューのネーミングを考える
  10. SNSの活用を考える
  11. 料理の写真について考える
  12. 健康志向のサイドメニューの充実化を考える
  13. 限定商品を提供できないか考える
  14. 幹事優遇(幹事が喜ぶ)制度を考える
  15. 記念日の対策がとれているか考える
  16. お店にショルダーネームを考える
この記事を書いたひと

プロフィール

ぺぺきよ

会計事務所で15年勤務後、3店舗の飲食店を経営する法人の総務部長として従事。

10年間でコンセプトの違う様々な飲食店の「開業・経営・廃業」に関わってきました。

良いことも悪いことも沢山経験したので、この記事で飲食業に特化した情報を発信します。

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